2008年8月19日火曜日

ちりめん本版 しっぺい太郎 その3






しっぺい太郎(9)
しっぺい太郎(9) posted by (C)りうです




夕暮れになり、侍は生け贄の娘を入れる箱の中にしっぺい太郎を潜ませると、
娘に「決して家から出てはいけないよ」と言い残し、箱を運ぶ村の若い衆と共に
あのお堂へと出かけていきました。





しっぺい太郎(10)
しっぺい太郎(10) posted by (C)りうです



村の若い衆は化け物を恐れ、箱を置くと大慌てで逃げ帰ってしまいました。



古びたお堂には侍としっぺい太郎だけが残り、やがて夜の闇が辺りを包んでいきました。



そして真夜中。



山の上には満月が輝き、集まってきた化け猫達を照らしています。




しっぺい太郎(11)
しっぺい太郎(11) posted by (C)りうです



今回やって来た、化け猫達の真ん中にいる
どの猫よりもずっと大きな黒い化け猫が親分だろうと、侍は一目でわかりました。



化け猫の親分は、箱の周りで騒ぎ、踊り、飛び跳ねています。



そして化け猫の親分が嬉しそうに箱を開けた途端、
しっぺい太郎は風を巻いて飛びかかり、一瞬の内に噛み付きました。



あっと思う間もなく侍が斬りかかり、化け猫の親分は一撃で倒されてしまいました。



これを見た他の化け猫達は、あまりの恐怖に飛び上がり、散り散りに逃げて行きました。





しっぺい太郎(12)
しっぺい太郎(12) posted by (C)りうです



侍は村に戻って、数え切れないほどたくさんの感謝と共にしっぺい太郎を飼い主に返し、
娘の家で「化け物は倒した、もう安心だ」と伝えると
「全てはお主の勇敢さのおかげだな、しっぺい太郎」とつぶやき、
また新たな冒険を求め、旅立って行ったのでした。



めでたしめでたし!!





しっぺい太郎 背表紙
しっぺい太郎 背表紙 posted by (C)りうです





ちりめん本版 しっぺい太郎 その1はこちら


ちりめん本版 しっぺい太郎 その2はこちら




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